なぜ、男性はいつも同じ居酒屋のカウンターに座ったり、
決まった小料理屋のママさんに会いたがったりするのでしょうか。
それは、料理やお酒の味だけが理由ではありません。
そこには、男性が本能的に求める、ある種の「心地よさ」があるからです。 そ
して、その心地よさの正体を知ることは、あなたが彼の、誰にも代わることのできない「帰る場所」になるための、大切なヒントになります。
「原点」と「定点」
男性は、世界を広げていく時、一つの「原点」と、いくつかの「定点」を頼りにしている、と言われます。
「原点」とは、故郷や、実家、そして妻や家族といった、心の拠り所となる、絶対的な安全基地のこと。
そして「定点」とは、行きつけの床屋や、居酒屋、定食屋など、決まった期間で習慣になるような、一時的な心の休憩所です。
小料理屋のママさんに通い詰める男性が多いのも、これが理由です。
では、その「定点」には、何があるのでしょうか。
大事なのは、「いらっしゃい」と、いつも変わらないテンションで迎えてくれること。
そこでは、自分の状態を説明する必要も、無理にテンションを上げる必要もありません。ただ、いつもの自分でいることを、許される。その安心感が、彼らを惹きつけるのです。
そして、ここからが、一番大切なことです。 あなたが彼の、かけがえのない存在になるためには、この「定点」を「定番化」させ、やがて「原点」にしていくという意識が、とても重要になります。
難しく考える必要はありません。 それは、二人の間に、心地よい「お決まり」をつくっていく、という作業です。
例えば、
「水曜日の夜は、一緒にパスタを食べる」
「金曜日の夜は、家で映画を観る」
「日曜の朝は、一緒に散歩に行く」
こういった、決まった時間に決まったことをするという「定点」を、二人の「定番」にしていく。
その心地よいリズムが、彼の日常に、安心感という名のアンカーを打ち込みます。 そして、その「定番」の積み重ねが、あなたという存在を、彼の人生の「原点」へと、ゆっくりと変えていくのです。
もし、この「お決まり」が守れなかった時は、どうすればいいか。 その時は、ぜひ、きちんと謝ってみてください。
「ごめんね、明日の夜は仕事でどうしてもパスタ作れないんだ」
そうやって、定番ができないことを謝るという行為は、逆説的ですが、その「定番」が二人にとって、いかに特別で、大切なものであるかを、彼の心に深く刻み込むことになります。
頑固な父親が、病気で入院しても「家に帰る」と言い張るのは、そこに絶対的な妻という「帰る場所」があるからです。
あなたが、彼の「帰る場所」になるということ。 それは、あなたが常に完璧で、心地よい存在でなければならない、ということではありません。
多少あなたが不機嫌だったり、心地が悪かったりしたとしても、そこに「いつものお決まり」という安心感があれば、彼は必ず、あなたの元へ「ただいま」と帰ってくるのです。